<頭痛の種類>
頭痛の種類
頭痛にはさまざまな症状がありますが、大きく2つに分けられます。1つめは一次性頭痛といい、特に明確な病気があるわけではないにもかかわらず繰り返し起こる頭痛をいいます。2つめは二次性頭痛といい、病気が原因であらわれる頭痛をいいます。頭痛に悩んでいる方は大変多く、身近であるため、「頭痛くらい」と軽く考えられがちですが、ひどくなると生活に支障をきたす場合や、命にかかわる病気が潜んでいることもあります。
一次性頭痛
一次性頭痛の主なものとして、
■緊張型頭痛、
■片頭痛、
■群発頭痛
の3つが挙げられます。緊張型頭痛と片頭痛が混在する方もいます。
<片頭痛の症状>
一次性頭痛のうち最も多く見られる緊張型頭痛の次に多い頭痛が片頭痛です。20代から40代の女性に特に多くみられます。
片頭痛の症状
■ズキズキと脈打つような強い痛みを感じる
■頭痛が起きる前にチカチカした光が見えることがある
■頭の片側だけが痛いとは限らず、両側が痛むこともある
■いったん痛み出すと2~3日間は続き、月に1、2回頭痛を繰り返す
■体を動かすと痛みが増幅し、ガンガンと頭に響く
■吐き気、嘔吐、下痢などを伴うことがある
■光、音、におい、気圧や温度の変化に対し敏感になることがある
<なぜ片頭痛になるのか>
片頭痛の原因
片頭痛の原因ははっきりとは解明されていませんが、脳の血管が急激に拡張し炎症を起こしたために起こると考えられています。脳の血管が拡張することで、周囲の三叉(さんさ)神経を刺激し、刺激で発生する炎症物質がさらに血管を拡張して片頭痛を発症すると考えられます。ストレスや疲労の他、一般的に女性に多いことから、女性ホルモンが何らかの形で関わっているとみられています。ストレスや疲労、寝過ぎや寝不足といった不規則な睡眠、空腹または梅雨や台風時期の低気圧といった天候の変化、女性の場合は生理周期などが原因と考えられています。
<片頭痛を改善するためには>
頭痛が起きている時は、血管を広げてしまう行動は避けて、痛む場所を冷やし、静かな部屋で横になるとよいでしょう。また、我慢できないほどひどい場合は、迷わず専門医の診察を受けましょう。
■こめかみをおさえる
こめかみを押さえて、血流を阻害することで片頭痛の改善に効果があるでしょう。
■こめかみを冷やす
冷たいタオルなどを痛む部位に当てると、血管が収縮して痛みの軽減に役立ちます。一方、入浴やマッサージなどは血管を拡張させるので痛みが増すことになり逆効果になるので注意しましょう。
■静かな暗い場所で休む
頭痛の最中に体を動かすと痛みが増し、光や騒音によってさらに痛みは増してしまいます。できるだけ、静かな暗い場所で横になるようにしましょう。
■カフェインを適量摂取する
コーヒー、紅茶、日本茶に含まれるカフェインは血管を収縮する作用があり、痛みの早期に飲むと痛みが軽減する効果があります。ただし、カフェインを連日にわたって過剰摂取することは逆に頭痛を誘発することにもなるため注意しましょう。
■頭痛日と環境をチェックする
人ごみや睡眠不足、生理日など、どのような環境や状況が重なったときに片頭痛が起きるのかを記録しておくことで、原因となる環境を特定することがでます。該当する環境や状況をなるべく避けるようにしましょう。
■規則正しい生活をする
寝不足、寝過ぎ、疲労、空腹など体のストレスは片頭痛の引き金になります。とくに週末の寝だめや二度寝は、空腹や寝すぎが重なって片頭痛を重くするので注意しましょう。
■頭痛の誘発食品を控える
チョコレート、チーズ、ハム、ヨーグルト、赤ワインなど片頭痛を誘発するといわれる食品の摂り過ぎには注意するようにしましょう。