大丈夫なの?朝起きると腰が痛い原因と対処法

日本人の中で、腰痛で悩んでいる人は、約3千万人もいると言われています。腰痛にはいろんな種類があり、その症状や原因もさまざまです。ところで、朝起きると腰が痛いのは、何が原因なのでしょうか。ここでは、その対処方も併せて解説します。
 

腰痛とは

何らかの原因で、腰が痛む症状を腰痛と呼びます。ひと口に腰痛といっても、症状も原因もさまざまで、腰部脊柱管狭窄や、椎間板ヘルニアなどが原因で起こるる腰痛もあれば、脊椎や内臓の病気が原因の腰痛もあります。腰痛の中で原因を特定できるのは、わずか15%程度しかないと言われています。つまり、腰痛の大部分は原因もわからないのです。そのため、腰痛症や座骨神経痛などと、診断されることが多いのです。原因を特定できる腰痛のうち、内臓の病気が原因の腰痛が約2%程度あります。内蔵から腰に伸びている神経が多いために、慢性膵炎、腎盂腎炎、尿路結石、慢性十二指腸潰瘍、子宮内膜症が原因で、腰痛が起こることがあります。
 

腰痛の種類と危険度

腰痛には、いろんな痛みの種類があります。また、腰痛の起こり方もさまざまです。ここでは、症状の出方による腰痛の種類と、危険度を見てみましょう。
 

じっとしていても痛い

腰痛の中で一番危険度の高い症状です。じっとしていても痛む場合は、重度の脊髄の病気や、内臓の病気の可能性があります。
 

尻や足が痛んだりしびれる

このような症状の場合は、腰部脊柱管狭窄や椎間板ヘルニアなどが原因と考えられます。脊柱の中の神経が圧迫されて、痛みが発生している状態です。放置していると、少しずつ症状が悪化するので注意が必要です。
 

症状をうまく伝えることが重要

腰痛で病院の診察を受ける場合、的確に診断してもらうためには、自分の症状をきちんと医師に伝えることが大切です。症状をうまく伝えるには、以下の5つの点を整理して問診を受けましょう。
 

いつから

今日突然痛みだしたのか、数日前か、それともずっと前から痛むのか。医師にいつから痛むのかを伝えることで、腰痛の症状と痛みの原因を探りやすくなります。また、同じ痛みが続いているのか、それとも日ごとに痛みが増しているのか、1日のうち何時頃痛むのかなど、できるだけ詳しく伝えましょう。
 

どこが

具体的に、腰のどのあたりが痛いのかを伝えます。また、腰だけ痛むのか、それとも、背骨や脚、尻なども痛むようなら、それも伝えましょう。
 

どんなふうに

ずっと痛みが続くのか、それとも、痛くなったり痛みが消えたりするのか、また、痛みの強さなども伝えましょう。さらに、「思わず痛いと叫んでしまう」とか、「痛くて脂汗が出る」、「夜中に痛みだすと朝まで眠れない」など、腰痛が出た際の具体的な状況を説明すると、さらに伝わりやすくなります。
 

どんなときに

腰を曲げると痛いとか、歩くと痛い、じっとしていても痛いなど、痛みが出る動作を伝えましょう。歩くと痛い場合は、歩き初めが痛いのか、歩いている間ずっと痛いのかなど、細かく伝えることも大切です。
 

腰痛以外の症状

腰痛以外の症状があれば、腰痛とは関係なさそうでも医師に伝えましょう。たとえば、足がしびれるとか、尿や便が出にくいなど、一見腰痛とは無関係に見えても、関連している場合もあります。
 

主な腰痛の原因

では次に、主な腰痛の原因について解説します。
 

ごくまれに、癌が原因で起こる腰痛があります。どの癌でも腰痛を起こすわけではなく、「骨の癌」「癌の骨転移」「膵臓癌」「大腸癌」などがあると、腰が痛くなる場合があります。癌が原因の腰痛は、じっとしていても痛むのが特徴です。もしこのような症状があれば、CTやMRIなどの画像診断を受けましょう。せっかく腰痛という形で癌の「信号」が出ているのに、見逃すと命に関わることになります。
 

化膿性脊椎炎

細菌が骨の中に侵入して、脊椎を化膿させる病気です。放置すると、細菌が血液の中にまで入り込んで、敗血症を起こすことがあります。敗血症は命に関わる重篤な病気なので、十分注意しなければなりません。化膿性脊椎炎も、上記の癌と同様に、じっとしていても痛むのが特徴です。
 

椎間板へルニア

腰痛の原因として、比較的多いのが椎間板へルニアです。椎間板は、背骨の椎骨と椎骨の間にあり、クッションの役割を果たしています。この椎間板にひびが入り、中の髄核が飛び出して、脊椎の神経を圧迫するために、痛みを生じるのが椎間板ヘルニアです。20~40代の若い世代に多い病気で、最初は腰痛だけですが、しばらくすると尻や脚にも、痛みやしびれの症状が現れます。ちなみに、前かがみになると強く痛みが出るのが、椎間板ヘルニアの特徴です。
 

腰部脊柱管狭窄

腰椎のうしろにある脊柱管が狭くなり、中の神経が圧迫されて痛みが出る病気です。40代後半から発症例が増えるのが特徴で、高齢になるほど多くなります。腰痛以外に、尻や脚の痛みやしびれを伴う場合もあります。ひどくなると、歩行中に痛みが強くなって、歩けなくなることもあります。症状は椎間板ヘルニアに似ていますが、前かがみでは痛みはなく、体を反らすと痛みやしびれが出るのが特徴です。
 

朝起きると腰が痛い原因

腰痛には、これまでに挙げたような原因のほかに、心理的要因が原因で起こる場合もあります。人間の脳には、腰痛などの痛みを和らげる作用がありますが、ストレるがあると、この作用が働かないことがあるのです。このような状態が続くと、慢性的に痛みを感じるようになります。そのため、朝起きると腰が痛い場合は、ストレスなどの心理的要因が、原因となっている可能性も考えられます。一般的な腰痛の場合、腰を使えば使うほど痛くなるので、朝よりも夕方のほうが痛むことが多いものです。

つまり、1日のうちで一番腰痛が和らぐのは朝なのです。そのため、朝起きると腰が痛いのは、通常の腰痛ではなく、心理的要因で起きている可能性が高いことになります。ストレスなどの心理的要因で起こる腰痛は、原因を特定しずらく、なかなか治らないために慢性化することもあります。ストレスが原因であれば、ストレスがある間は腰痛も解消しないので、通常の腰痛の対処法では効果がありません。そのため、ストレスが原因で起こる腰痛に対処するには、ストレスと向き合う必要があります。

それにはまず、ストレスの原因を特定しなければなりません。ストレスは1つの原因で起きるとは限らないので、原因の特定は困難ですが、ある程度絞り込むことはできるでしょう。多くの場合、ストレスの原因は職場か家庭内にあります。また、場合によっては両方にある可能性もあります。職場であれば、人間関係や仕事の重圧などが、ストレスの原因となることが多いようです。家庭内の場合は、嫁と姑の争いの板挟みになったり、夫婦仲の問題や、子供の非行などが原因となることもあります。

ストレスをなくすには、ストレスの原因となるものを、取り除くのが一番ですが、必ずしもそれができるとは限りません。職場に原因があるなら、転職すればストレスが解消できるかもしれませんが、転職は容易にできるものではないでしょう。ましてや、家庭内に原因がある場合は、なおさら困難です。ストレスの原因を取り除くことが困難であれば、ウォーキングなどの軽い運動で気分転換したり、アロマオイルなどでリラックスすることによって、ストレスを軽減することは可能です。ストレス解消の方法を自分なりに工夫して、なるべくストレスを溜め込まないことが、朝起きると腰が痛い原因の対策として有効です。
 

まとめ

腰痛で悩んでいる人は、かなり多いようです。腰痛にはいろんな原因があり、症状もさまざまです。たかが腰痛と思っていると、腰痛の裏に重篤な病気が潜んでいる可能性もあります。腰痛の多くは、朝よりも夕方に痛みがひどくなる傾向があるので、朝起きると腰が痛いという場合は、ストレスが原因の可能性もあるため、通常の腰痛とは違った対処が必要になります。